ディバイジングシアターとは
―最初から最後まで、俳優が主体的に作品を創る。
ディバイジングシアター、(またはディバイジングプロセスやディバイズドシアター)とは、欧米で生まれ1960年代から特に発展した、演劇の一つの作り方です。一般的な作り方である、劇作家と演出家が台本や作品の最終形態を最初からある程度用意し、他の俳優などの参加者はそれを実現するために仕事をするのとは逆に、ディバイジングシアターでは、参加者みんながそれぞれの個性を生かし作品を一から作ります。なので作品に取り掛かるとき、だれも最終的にどういった作品になるか分からないのです。一口にディバイジングシアターといっても様々な種類がありますが、一つの定義としてこういった手法があげられると思います。
具体的には、プロジェクトの参加者が作品作りの着想を得るための最初の着想となるもの(自らの記憶、経験、考え、また詩や絵、本まで様々です)を選び、インプロビゼーションなどの演劇的手法や知的な研究を用い作品にしていき、自ら演出家的な客観の視点に立ち作品を更に発展させて、本番のパフォーマンスまで自ら行うことを含みます。
ここでぜひ注目していただきたい点は、ディバイジングシアターでは、俳優は自主性を持って作品作りに取り組むアーティストだということです。演出家と劇作家の創りたいものを実現する役割以外にも、アーティストとして作品を一から作る役割としての俳優活動が、ディバイジングシアターでは提案されます。
特に、私のアプローチによるディバイジングシアターは、ディバイジングに参加するすべての人が公平な力関係とお互いの同じ部分、違う部分を知り尊重することで、コラボレーションが成功し、全員がそれぞれの見解を作品作りに反映し、作品をさらに発展していくことができるようになることを目的とします。
ぜひ、ディバイジングシアターの手法でアーティストとして作品を作ってみませんか?ワークショップも行います。ぜひお問い合わせくださいませ。